人の心を動かすのは、言葉だけじゃない。

ビジネスコラム

価値ある仕事、『仕事と人生をデザインする』をテーマに、マーケッターとして活動している山下です。




最近、アイドルグループの『嵐』が約5年ぶりに新曲を出しました。



個人的な話ですが、中学生以降は嵐ブームの時代を生きてきたタイプの人間です。


深夜番組だった「嵐の宿題くん」は、毎週のようにガラケーのワンセグ録画で観ていました。

今の中高生からすると、なに言ってんのお前?って感じでしょうねw



また社会人になってからは、
広告制作の仕事をするなかでメンバーと会ったり、少しだけ話をする瞬間もあったり、私自身も思い出があるグループです。



そんな彼らが活動終了を前にリリースしたのが「Five」という曲で、大変エモエモな仕上がりになっております。

ARASHI – Five [Official Music Video]より

https://youtu.be/1DzBKtD3JzI?si=ZSiiCyGaW0N54BNK

↑ご覧の通り、YouTubeにMVがアップされているのですが、印象的なのはコメント欄でした。


特に多かったのが、メンバー5人に対する「思い出や感謝の気持ち」です。


日本の芸能界において一時代を築いたグループが、長い年月を経て再び大衆の前に帰ってきて、あの頃を思い出させている。




個人的にこの状況に重ねていたのが、

K-POPの歴史で特に時代を築いた「BIGBANG」がグループとして戻ってきたとき、

更に、メンバーのG-DRAGONもソロで新曲をリリースして戻ってきたときの大衆の反応です。




国や状況が違えど、どちらも共通しているのは、

多くの人が「夢や希望をもらってきた」「また歌ってくれてありがとう」とコメントを残していたこと。





こういう現象を見ていて、

なぜ人は、スターと呼ばれる存在にこんなにも心を動かされてきたのか?

ということについて私が考えていることをまとめます。




1.目に見える困難を乗り越えていく姿


芸能界に限らず、スポーツ界にも同じことが言えますが、

人は、自分と似た背景を持った人や、ひたむきに努力する人が成功していく姿を見て、

「自分にも何かできるかもしれない」という感覚を抱くものです。




例えば『嵐』は、華々しくデビューしたものの、10年弱は不遇の時代を過ごしています。


CDが思うように売れず、コンサートでは空席が目立ち、レギュラー番組はスタジオではなくテレビ局の地下で収録するような状態。

むしろ後輩グループの方がガンガン売れていって、個人の仕事がないメンバーは焦る日々だったそうです。


そんな中で有名なのが、24時間テレビで放送された、相葉くんがメンバーに向けて読んだ手紙です。(ファンは当然知っているでしょうw)



彼が「トップになる夢を絶対に叶えよう」と泣きながら伝えたシーンは、まだ当時、小学生か中学生(?)だった私も、感動したのを覚えています。


↓ゴリゴリ違法なのでいつ消されるかわかりませんが、動画あったので貼っておきますw
https://www.youtube.com/watch?v=1x_AKQ2Y_w8




こうして表に立つ側の人間が、不遇の時代を経験しながらも自分たちを信じて成功していく姿に、

多くの人が「自分も頑張ろう」と背中を押してもらってきたと思います。




スポーツの世界だって同じです。


最近は冬季オリンピックがありましたが、アスリートの活躍も人々に勇気を与えます。


世界中に強豪がいる中で、ピンチになって負けそうになる瞬間は誰しもある。

それでも日本を代表して、周りの期待を背負って、たった1回のチャンスを掴むために戦う姿は、多くの人間に勇気を与えるものです

写真: 2026 Getty Images


その勇気の裏にあるものって、自分が抱えている悩みだったり、自分の挑戦と重ねることで生まれる、一歩を踏み出すエネルギーだと思うんですよね。



「あの人が夢を叶えたんだから、自分も頑張ろう」と思わせる原動力、ということです


どの分野も共通していますが、一流になっていく人ほど、周りを鼓舞させるような経験や言葉が多いと感じています。



2.日常の当たり前をぶっ壊してくれる存在

アーティストも、アスリートも、一流の人々が口を揃えていう言葉・・・

それは、「自分は天才じゃない。特別じゃない」という発言です。




いやいや〜そんなの嘘じゃい、あんたは天才だよ!と思ってしまいますが、ぶっちゃけ普通の人間です。


眠りながらヨダレくらい垂れるでしょうし、失恋したら泣いたりするわけ。ウ◯コもするでしょう。




ただ、そんなことを言いながらも、

5万人いる華やかなステージで大歓声を浴びながらパフォーマンスする姿

逆転の満塁ホームランを打って大歓声を浴びる姿

100mを9秒台で走る姿


一撃でKOする姿


こんな姿は、普段の生活で絶対に見ることがない異様な光景です




どうしても一般的な生活というのは、日常がマンネリ化しがちになります。

限られたコミュニティの中で閉塞感を感じながら生きる人すらいる中で、

このような非日常の光景は、当たり前をぶっ壊してくれる存在になります。




言い方を変えると、世界の見え方が広がる・変わるということです。




人間はこれほど美しい表現ができるのか

人間はこんな遠くまでホームランを打てるのか

人間はここまで速く走れるのか

人間はここまで強くなれるのか


といったように、

自分の固定概念の外で生きている存在を、目の当たりにする経験です。



同時に、人間の可能性が無限大だということを感じて、それをパワーに変換する人も多いかと思います。




例えばの話をすると、私は長年「BIGBANG」のファンですが

彼らがアジア人アーティストとして世界基準で認められる音楽を次々と創り出し、

更にはファッションやカルチャーの常識まで塗り替えていく姿
に、当時は衝撃を受けました。



特に10代の頃の私は、他人と同じように横並びで生きるレールに違和感を感じながらも、何もわからず、何も出来ない人間でしたm(_ _)m



だけどBIGBANGを初めてみたとき、

「個性なんて出せるだけ出してしまえ」
「俺たちが最先端だからついてこい」

と言わんばかりの姿やパフォーマンスをみて、いとも簡単に自分の固定概念がぶっ壊されたわけです(苦笑)





また一方で、極真空手を5歳からやっていた私ですが

初めて世界大会を観戦したときに衝撃を受けたのも覚えています。



普段は同世代と練習して、大会に出て試合していた少年にとって

大人が素手素足で殴り合って世界一を決めている光景、一撃で倒し、一撃で倒されている光景が衝撃だったのです。



世界レベルの大人はこんなにも強くて、迫力があって、自国に応援されながら戦ってカッコいいんだと思いました。


今まで同世代しか見ていなかった自分にとって、固定概念がぶっ壊された瞬間です。


その日以降は、自分もあんな風に強くなりたいと思いながら稽古をしていたわけ。




このように、アーティストやアスリートなど

一流の人間には、世界の見え方を広げたり、変えたりする力を持っていると思います。




ちなみに番外編の話ですが・・・

アーティストのコンサートや、スポーツなど、エンターテインメントや興行が古くから消えない理由はここにヒントがあります。


最近はタイパ重視で、コンテンツが1.5倍速・2倍速・3倍速・4倍速でスピード消費されている中・・・

こういった興行を倍速で見る人はいないのです。



コンサートを2倍速で観ても楽しくないですし、
試合を4倍速でやってくれなんて無理ですw


WEBの試合中継を、倍速で放送したら大炎上でしょうね。

もし漫才を倍速で観たい人がいたらダチョウくらいアホだと思います。


リアルな興行、リアルのコンテンツは、スピード消費されません。


こういうものに人もお金も集まる現象は、これから先も変わらないと思います。


3.高いメッセージ性と帰属意識


スポーツであればスーパープレーや勝利に盛り上がる瞬間、コンサートでパフォーマンスに歓声が上がる瞬間、

同じ時・同じ場所で周りの人と一緒に盛り上がれる瞬間には、「自分は1人ではない」という帰属意識が生まれることが多々あります。


どれだけ日常が孤独だったとしても、「自分と同じ価値観を持つ仲間がこんなにいるんだ」と実感する人がいるからです。言い方を変えると、居場所があると思えるということ。


金メダルの瞬間を日本全体が喜んだり、国際試合で日本の勝利に盛り上がったり、アーティストの生歌を聴いて皆んなが感動したり。そういったシチュエーションにおいてです


そしてこういう状況は、集団全体に前向きな空気を生み出すことがあります。



たとえ暗いニュースが連日続いたとしても、
震災や不況が続いたとしても、

日本が勝利するような功績だったり、
アーティストが歌に込めるメッセージには、前向きな共感を生むんです。



辛い練習の日々に共感したり、報われない過去に共感したり、困難に立ち向かう姿に共感したり、背中を押してくれる歌詞に共感したり。


全て、自分と照らし合わしながら見ているわけ。

そしてこういった共感には、多くの人が「希望そのもの」を無意識に感じていると思っております。



だからこそ人は素直に、他人を応援できるんです。純粋に、頑張って欲しいと思えるんです。


これは心理学において「返報性の原理」と呼ばれるものに近く、

人は、相手からポジティブな気持ちを受け取ったら、同じようにポジティブな気持ちを返したくなるという心理が働いていることもあります。これが『応援』という形になっているわけです。



そう、どの分野においても一流選手やスターは無条件に応援されます。他人が幸せを願ってくれます。



↓冒頭に紹介した『嵐』の新曲MVでいうなら、こういう声が届くような状態です。



日常どんなに落ち込んでも、パフォーマンスやプレーを見れただけで感動を与えるような、周りに光を照らす存在だからです。



特に突き抜けた功績を残す人に対しては『時代を象徴する』なんて表現をしたりしますが、

生き様そのものが人に勇気を与えるというのは、まさにこの事でしょうね。





まあ色々と言いましたがまとめると、

1.目に見える困難を乗り越えていく姿
2.日常の当たり前をぶっ壊してくれる存在
3.高いメッセージ性と帰属意識


こういう要素に、人は夢や希望を抱いたり、背中を押されたり、心を動かされたりするということ。


久しぶりにタイピングしすぎて指が疲れましたw

ばいちゃ




このブログの執筆者:
山下隆成(Ryusei Yamashita)
経営者/マーケッターとして、中小企業・個人起業家の売上づくりを支援。20代で広告会社の制作プロデューサー、(株)リクルートで企画営業を経験し独立。現在は店舗ビジネスやtoC向け事業の集客からブランディング戦略まで、リアルとオンラインを横断して展開。実業特化のYouTubeプロデュース・大学講義など幅広く活動。オフィシャルブログでは『LIVING as ART』をテーマに、マーケティング・キャリア・日々の気づきを発信中。1993年生まれ、東京都品川区在住



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